こんにちは、田中康陽です。今回はセブ島の二カ月特訓についての第二弾の記事となります。
今回、日本で英語を学ぶことと海外で英語を学ぶことの差異を私自身が現地で感じたままにお話ししようと思います。
私はそれまで日本人の先生から英語を教わり、教材ももちろん英語と日本語の英訳が記載されているものばかりでした。英語の勉強をする中で分からなければ和英辞典や日本の英単語帳を使って調べたものでした。
私は日本の大学受験勉強で一番得意な教科は日本語の現代文で一番苦手な教科は英語であり、日本語の文章構造と英語の文章構造がかなり大きく異なっており、表現の仕方もかけ離れていることでとても苦労をしておりました。
しかし、異文化や違う言語を学ぶことは面白いとは思っていましたので英語自体はどちらかというと好きでした。
いうまでもなく、日本人ではない先生から英語を教わるということは日本語を使えず、授業も全部英語となります。
例えば英語の基本的な文法である現在進行形、もちろんこの言葉自体が日本語であり、日本の英語の授業では現在進行形を英語で何というかなどは教えてくれません。
英語では「present continuous」という文法ですが私もセブ島に行って初めて聞いた次第です。
さらに、日常生活も日本語は使えないので英語力がつくのはあたりまえです。
しかし、折角海外で英語学習をするのだから日本で英語を勉強する生徒より多くの学力を得たいと思うはずです。
私もそうです。
私は日本での英語の勉強で単語やイディオムに力を入れており、自分で単語、イディオムを覚えるための歌まで作っていたのですが、日本では類義語はほぼ同義語の扱いをされることが多く、機械作業のように類義語を覚えていたのでニュアンスの差異は知りませんでした。
例えば、proper, apt, suitable, right, appropriate, preciseは単語帳や和英辞典では「適切な」とありますが、私は先生たちにそのニュアンスを聞くと教えて下さり、その後ホテルに戻り英英辞典で調べるとその単語の英語での説明がとてもよく分かりました。
英語表現も同様で、授業中私が「感情を表に出さない」というフレーズを言いたかった時、「表に出す」という動詞を「uncover」と言ったところ先生にはそれではなく「expose」が正しい表現だと教えてくださいました。
このように英語漬けのセブ島留学の中で私は毎日最適な英語表現を学ぶことに専念しました。ニュアンスの差異を日本にいて学習するということはとても難しいと思います。
英語が苦手で海外の大学に行くのを躊躇っていらっしゃる方も少なくないと思います。私の友達にも海外の大学に行きたいけど自身の英語力に不安を感じている人が数名います。その方々は英語自体を難しいと感じていると思います。
たしかに語学はとても難しいと思います。多々の文法に例外や多義語、しかし、そこには根拠があると私は思います。
友達に「なんで英単語って全然違う意味を持つ単語があるの?」と言われました。
しかし、日本語も多義語はたくさんあります。
「よく頑張りました」の「よく」と「ここでよく遊ぶ」の「よく」や「厳しい状況」「厳しい先生」の「厳しい」、「偉いことをする」と「偉い立場」の「偉い」などたくさんあります。
もし最初の例の「よく」を英語圏の方が学習しようとすると、「よく頑張りました」の「good」と「ここでよく遊ぶ」の「often」の2つの意味があります。
私たちは何気なくその言葉を無意識に使っているのと同様で英語を使う方々も同じなのです。そのため、現地で多義語のニュアンスを体得することは英語力を上げる近道となるのです。
さらに、言語から見える異文化も同時に学習できます。
タイにあるアメリカの大学(トリコンチネントディグリープログラム)の場合、一般的な日本の大学の留学とは違いタイのサイアムテクノロジー大学で英語の授業を受けるための準備でもあるので、英語を使った考え方や単語の語源なども学ぶことができます。
私はスイスの言語学者であるソシュールの言語論に深く同意するのですが、言語は混沌とした世界に秩序を与えるものであり、新しい言語を学ぶことによって見えてくる世界が異なるものなのです。日本人が牧場に行って牛を見れば「あ、牛がいる」としか思わない人がほとんどですが、英語圏の方々が牛を見ると「ox」または「cow」というようにオスかメスかを判断する人が多いようです。オス牛とメス牛の二つの言語に分かれるからです。
私も英語を使うときそのような新しい見方で考えることが多いので、現地では新しい概念をたくさん手に入れられると思います。こうして私はサイアムテクノロジー大学入学へのドアの鍵を手に入れたのです。
前回、述べたように課題もあったので私の主なスケジュールは
平日→17時過ぎにホテルに着き課題をやる
18時半からダンス(少し体を動かしたかったので・・・)
19時から夕飯とお風呂
20時半からゴロゴロ
21時半から英語の自習(パブリックスピーキングの練習や準備が必要な時はそちらを優先しておりました。)
休日・祝日は課題が終わっていたらショッピングモールなどに出かけていました。もちろん、そのショッピングモールでも色々な異文化の発見がありました。
次回はいよいよ、セブ島での生活についてお話させていただきます。お楽しみに。ありがとうございました。